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 刀の倒れた方向に歩いていくと安芸の毛利家のもとに辿り着きました。

 この日は毛利元就殿のご好意に甘えて、一宿させていただくことに致しました。

 元就殿と旅の話などをしているうちに、毛利家のご子息の方々のお話になりました。

 元就殿がおっしゃるには、「息子達にはぜひ力をあわせて毛利家を守り続けてもらいたい。」とのこと。

 「その説得の稽古をしてみたいから相手してもらえまいか。」とおっしゃるので、「私でよろしければ喜んで。」と答えました。

 すると、元就殿は1本の矢を私に手渡しました。

「阿雪どの。この矢を折ってみるがよい。」

 言われるままにへし折ってみると、

「ならば、矢を3本にしたらどうかな?」

 私は迷わず膝を使って3本ともへし折りました。←迷わず膝を使いましたか・・・。要らん所で頭が回りますね。

 元就殿はなぜか泣きだしてしまいました。

 はて・・・。何がいけなかったのでしょうか・・・・・・。

 

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