氏康を討つべく、相模の小田原へ向け出発したものの、私、天性の方向音痴ゆえ、どこにいるのか全く分からなくなってしまいました。
すると、おサルさんを可愛がっている武士の方が居られましたゆえ、道を聞いてみることにしました。←サル=秀吉と思われる。
ええ、動物好きの人に悪い人はいないと思ったからでございます。
「ここは相模ですか?」
すると相手は、
「たーけー、終わりだがね。」注:尾張
と答えました。
「たーけー」とはどういう意味なのかよく分からないので聞き流しましたが、「終わり」とは何が終わってしまったのでしょうか。※たーけー=正確には「たわけ」。バカ、アホの強力版、名古屋で特に多く用いられる。「田を分けたことによって、自分が食べていけなくなった人」がこの言葉の由来と言われる。
あまり参考にならなかったので、師匠に描いていただいた地図を見せたら、なぜか破られてしまいました。ははは・・・、あのときは私もついカッとなって下品なことばを放ったものです。(奮戦記5の巻)
それにしてもいきなり地図を破るとはあまりと言えばあまりの仕打ち。氏康の部下に違いないと思いましたが、このあと新しいキレイな地図を渡してくれました。
やっぱり動物好きには悪い人はいませんでした。
でも、こんな強引なやり方を繰り返していては、出世はするかもしれませんが、いつか部下に恨まれて寝首をかかれてしまうんじゃないかなあと思いました。