seen31 天才 VS 怪物

 

 

 

「よし、今日の練習はこれぐらいにしとくか。お疲れさん。」

 水渕の言葉で全員緊張の糸が切れたように脱力して、整理運動をして用具をまとめる。

「あー、今日も疲れたなぁ。」

「でも最近は美咲があんまり怒らなくなったから、そういう意味では楽だな。」

 わざと冷やかすように宮本が言う。

「んー?いくら怒っても上手くならねえから愛想尽きちゃってさぁ。」

「な、なに〜っ!?」

 冷やかしたはずの宮本が、あっさり美咲の挑発返しに引っ掛かっている。

「はっはっは。冗談だって。随分上手くなったぜ二人とも。」

「ったく、冗談きついぜ・・・。」

 片付けを終了してそれぞれ部室に戻って着替える。

 もちろん、美咲は一緒に着替えるわけにもいかないので、みんなが部室を使い終わるのを待ってから着替えるか、先に自分が着替えるかするわけだが、今日は待つ方だった。

 片付け終わり、みんな帰り支度を始める中、ひとり香田だけがもくもくとランニングを再開していた。

「おーい、クリボー。もう上がっていいぜ。」

 美咲が声を掛けると、

「いえ、平気ですんで、ボクもう少し走っていきます。」

 と元気よく返してきた。

「へえ・・・。」

 これは今日に始まった事ではなく、練習が終わっても香田はまた一人黙々と走り続けたり、早朝練習でも先に来て走ってたり、壁を使って練習したり・・・それを、ずっと続けてきている事を美咲は知っていた。

(がんばってるなぁアイツ。)

 きっと本人も来年は1年生が入る、今度は力のある1年生も加わるだろうから、競争に敗れたら3年生ではない自分が真っ先に落とされるのではと危機感を感じているのだろう。

 とにかく、必死なのである。

 そんな後輩の姿を見て気を良くしているところに、なにやら女の子達の声が美咲の耳に飛び込んできた。

 声のする方を振り返るとそこには女生徒が数人。

 美羽高の制服ではない。また、顔立ちも幼く中学生ぐらいに見える。

「あの人なんか一人で走ってるよぉ?」

「ほんとだー。」

「罰で走らされてるとかじゃない?」

「あははは、ダっせー!!」

「かっこ悪いよね〜。」

 こんな言葉に美咲は不快感を覚えたが、無視することにした。・・・・・・が、

「あ!」

 うちの一人が突如甲高い声を発した、

「霧野先輩ですよねっ!?」

 すると他の女生徒達も一斉に美咲のほうに駆け寄ってきて、たちまち美咲は彼女達に取り囲まれてしまった。

「あー、やっぱり霧野さんだー!」

「わあ本物の霧野さん!!」

「キレ〜!!」

 さっきまでより一段と高くなった彼女達の声に美咲も思わずたじろいだ。

「霧野さん、いや、霧野先輩!あたし達、来年美羽高校に入学するんですよォ!」

「ねー。せっかく近くだから、霧野先輩がいるかもしれないと思って寄ってみたら、ホントに会えるなんて超ラッキー!!」

 ああ、なるほど、と美咲は思った。

 もう3月である。

 中学3年生はすでに合格発表も済んで自分の進路が決まっている時期なのだ。彼女達は今や一躍地元のヒロインとなった美咲に会えるかもと思って学校の帰りに寄ってみたのだろう。

 そして特にこの頃の女子はカッコいい同性に憧れる傾向も強い。実際、美咲のファンは男子より女子の方が多いぐらいなのである。

「やっぱり近くでみてもカッコいいですよね〜!」

「うんうん!カッコいい〜!」

 一人がそう言うと他の子とたちも同意してさらにはしゃぐ。

 そんな彼女達の様子を美咲は冷ややかに見ていた。

「ど、どうかしました?」

「一生懸命をカッコ悪いと感じる奴らに、カッコいいなんて思われたくねーな。」

 一言そう言うと美咲は踵を返して部室の方に引き返してしまった。

「・・・・・・・・・!?」

「何アレ?」

「ど、どうしよう、何か悪い事言ったかなぁ・・・?」

「なんかイメージと違〜う。」

 女生徒達はわけも分からず困惑していたが美咲は一度も後ろを振り返らなかった。

 部室の前辺りで、グラウンドをぐるぐる回っている香田とちょうど鉢合わせになった。

「あれ?先輩、さっきの子達と何話てたんスか?」

「ん〜、クリボーが一生懸命走ってるのがカッコいいってさ。」

「ほ、ほんとっスか!?燃えてきたっスよ〜!!」

 スピードアップした香田の後ろ姿を美咲は呆れながら眺めていた。

 

 

 

「みんな着替え終わったよ。」

 部室から明彦が出てきた。

「おう。」

「うわ・・・。こ、香田君、すごい飛ばしてるなぁ・・・。何があったんだろ・・・。」

「ほっといたれ。」

 美咲も苦笑いするしかなかった。

 数分後。

 美咲も着替え終わって部室から出てくると、すっかりスタミナが切れて歩くスピードと変わらないほどペースダウンした香田の姿があった。

「・・・・・・・・・。クリボー、もう上がれや。」

「そ、そうします・・・。」

 息が切れまくって声になっていなかった。

「逆効果だったなぁ・・・。人を乗せるのは難しいぜ。」

「え、なにが?」

「別に。」

 美咲の発言のわけが分からないのはいつもの事なので明彦もそれ以上特に追及しなかった。

 

 

 

「さっき、中学生が来年入学するって言って来てた。」

「あ、そうなんだ。」

「野球部に見学にきた奴とかいたのかな。」

「来年の1年生で選手を補強しないとダメだもんね。」

 現在8人しかいない。

 このままでは人数も足らないし、1年生がレギュラーを脅かしてくれなければ上級生も上達しない。

「たくさん入るといいな。」

「そうだね。」

「オレとしてはキャッチャーがほしいがな。」

「そんなこと言ったら神田君が可哀想だよ。」

 そんな冗談を言い合っていたが、明彦が一番不安に思っているのはピッチャーのことなのだった。

 地区予選、甲子園と、勝ち進んでいけば、連投もしなければならない。

 美咲一人で投げ抜いていくにはあまりにも負担が大きすぎるのである。

 まして、美咲はやはり男性と比べれば華奢なので、スタミナにも不安がある。

 こっちの投手が美咲しか居ないとなれば、相手だって美咲に球数を投げさせてスタミナ切れを狙う作戦も取ってくるだろう。

 とはいえ、ゲームをしっかり作れるほどの投手がそう簡単に補強できるとはとても思えない。

「うーん・・・、やっぱり道は険しいなぁ・・・。」

 そう明彦が独り言のようにつぶやくと美咲に軽く小突かれた。

「こら。」

「あたっ。」

「こんな時に弱気になってどーすんだって、このこの。」

 悪戯っぽく笑って、明彦を無茶苦茶に揺さぶる美咲。

「ああ・・・、ゴメン。」

「晃司たちだって頑張ってんだからな。しっかりしてくれよ。春はあいつらが全国制覇するとして、夏はオレたちが取るんだから。」

「うん、そうだね。」

 しかし、実際は地区予選すら勝ち残るのは困難である。

 そして、それに勝ち抜いても、今の晃司達のように、今度は甲子園でさらに強い相手と戦っていかなければならない。

 それは果てしなく、目まいがするほど気の遠くなる道のりである。

「ねえ、美咲さん・・・。」

「ん?」

「甲子園で優勝すれば、優勝旗も手に入って、すごい栄誉だよね・・・。」

「そうだな。」

「じゃあ、地区予選での優勝って、どんな意味があるのかな。」

「・・・・・・は・・・?」

「うーん、ヘンな言い方だけど、どんなご褒美があるのかなって。せっかく一度優勝したチームなのに、甲子園で負けたら何も残らないじゃない。結局、地区予選で敗れたほかの学校と一緒で、負けた悔しさが一番最後に残るでしょ。それは、なんか変な感じだなって思ってさ。」

「う〜〜〜ん・・・。よく分かんねえなあ。」

「ゴメン、ボクも何言ってるのか良く分からなくなってきた。」

「・・・あのな。言った本人が訳が分かってないのに、オレが分かるわけないだろ。」

「あははは・・・。ごめんごめん。」

 

 

 

 さて、いよいよ春のセンバツが始まった。

 晃司達の辻間東高校は、1回戦を5−0という理想的な形で突破したその勢いに乗り、ドンドン勝ち進んでいた。

 そして、ついに決勝の舞台まで上り詰めたのだった。

「今日は練習休みにして、じっくり決勝戦でも見ようや。」

 哀れにも明彦は有無も言わさず美咲、さらに神田、服部、宮本たちに家に上がり込まれ、高校野球観戦の特設会場にされてしまった。

「美咲、菓子とコーラ買ってきたぜ。」

 神田が気をきかせて菓子類やジュースを持ってきていた。

「ああ、オレはいいよ。」

「なんで?」

「スナック菓子と炭酸飲料は摂らないようにしてんだ。」

「へー・・・。」

 美咲が日常生活からそれだけ真剣に野球に打ち込んでるとあっては、神田たちも控えざるを得なくなってしまう。

 それに気付いたのか、

「・・・・・・。あー・・・、そのニューアクエリアスくれ。」

 美咲はそう言ってスポーツドリンクに手をつけた。

『いよいよ、春の高校野球決勝戦、プレイボールの時間が迫ってきました。全国4000を越える高校の中から勝ち上がってきたのは、神奈川代表・予湖浜高校、そして愛知代表・辻間東高校です。』

 テレビのアナウンスを聞き、美咲達の視線も画面に集中する。

「お、始まるな。やっぱり決勝は雰囲気凄ぇなあ。沖田とか緊張してんじゃねーか?」

「なーに、晃司のことだから楽勝だって。」

「いや、でもね美咲さん。相手の予湖浜高校にも怪物って呼ばれてる凄いピッチャーがいるらしいよ?」

 明彦がこう答えると美咲を援護するように神田が言い返した。

「大丈夫だってアキ。準々決勝でこいつら、あの名門BLだって下してんじゃんかよ。」

 準々決勝で、晃司達はBL学園と対戦し、これを打ち破っていた。

 その試合では、5−4で1点リードされた9回裏に晃司が満塁の場面でサヨナラ打を放ちハリケーン打線との打撃戦を制していたのである。

『しかし、この両チームともに、まさに今大会の大本命。辻間東には天才・沖田晃司があり、予湖浜には怪物・不動透哉がいます。決勝戦に相応しい好カードとなりました!』

 そして試合は始まった。

 

 

 

 アレから数時間。彼らは信じられない光景を目の当たりにしていた。

「お・・・、おい・・・。」

「嘘だろ・・・・・・?」

 試合は実に速いペースで進み、すでに9回表、辻間東最後の攻撃を迎えていた。

 東高の応援団は声も潰れろとばかりの大声援を送っているのだが、中にはすでに涙ぐんでいる生徒も多かった。

『今、甲子園は大変な事になっています!!一体誰がこのような展開を予想したでしょうか!現在のスコアは6−0で予湖浜高校が大量6点のリード、そ、そして何といいましても・・・・・・、』

「し、信じられねえ・・・。」

「東高、まだノーヒットだ・・・!!」

 ここまで試合は完全に予湖浜高校のワンサイド。特にピッチャーの不動の前に、これまで四球2つ、エラーによる出塁1つと、晃司たちは無安打に抑えられていた。

「ストライク、バッターアウト!!」

『3番富田、三振に倒れ、いよいよ辻間東高校、あとが無くなりましたーっ!!』

「すげえ、このピッチャー・・・すげえ!」

 常時140キロ中後半をマークし、最高150キロのストレート。さらに切れ味鋭いスライダー。そして正確無比なコントロール。

 この不動という投手はまさに呼び名の通り怪物だった。

「晃司・・・・・・!!」

『辻間東としては、なんとか反撃のきっかけとなる1本のヒットが欲しいところ!バッターは辻間東最強のスラッガー、4番の沖田が入ります!!一方の不動は、大記録達成まであと一人!』

 ベンチでは、絵理子がボロボロ涙をこぼしながら、ひたすら祈り続けていた。

(お願い、晃司、打って!!せっかくここまで来たのに、こんなのって・・・、こんなのって・・・!!)

『これが4回目の打席になります、バッターボックスの沖田。しかし、怪物・不動の前に第1打席はセカンドゴロ、第2打席はセンターフライ、第3打席は三振と、完全に抑え込まれています。』

 大記録達成目前だというのに、マウンド上の不動はまさに平常心そのものだった。

 まるで、自分の力なら当然だと言わんばかりに。

 むしろ、打席の晃司の方こそプレッシャーに襲われているように見えるほどである。

(打つぞ!絶対打つんだ!このまま終わってたまるか・・・!!)

 焦る晃司の気持ちを見透かしたように。

 そして、自分の大記録などいつでも達成できるという余裕すら持っているかのように。

 不動は勝負を急がず、上手くボール球を使いながら晃司の自滅を誘った。

「くうっ・・・!」

『沖田、バットを止めましたがハーフスイングの判定!これでカウントは2−2!』

「晃司のやつ焦ってる・・・。いつもならあんな球、悠然と見送るのに・・・。」

 本来の力を発揮できずに苦しんでいる幼なじみを、さも歯がゆそうに美咲は見守っていた。

『不動、5球目・・・!』

「ダメだ、晃司!打つな!!」

(しまった!!)

 美咲がテレビの前で叫ぶのと、晃司がそう思ったのは同時だった。

 しかし、打球は力なくサード前に転がっていく。。

『沖田、懸命に走る!!サード大原がボールを拾って1塁送球!1塁ヘッドスライディングーっ!!』

 そして、審判の右腕は無情にも天に向かって高々と上げられ、その瞬間甲子園全体が地震が発生したかのように揺れに揺れた。

『なんという!なんという劇的な幕切れでしょう!!恐るべし、怪物・不動透哉!!この決勝の舞台で、あの天才・沖田率いる辻間東高校相手にノーヒットノーラン達成―っ!!』

 あまりの出来事に、テレビを見つめる美咲たちも、しばらく言葉が出てこなかった。

「ば、バケモンだこいつ・・・。」

「あの沖田が・・・、全く歯が立たねえなんて。」

「・・・・・・・・・!!」

 

 

 

 試合終了の礼をし終えると、不動が晃司に握手を求めてきた。

 晃司が握手に応じると、突如不動の表情がまるで晃司を嘲笑うような顔に変わる。

「今日はありがとう、オレの引き立て役になってくれて。」

「なっ、何だとっ・・・!!」

「天才って聞いてたけど、大したことなかったなぁ。」

 不動はそう言って肩をすくめながら笑った。

「帰ったら霧野に言っといてくれよ。夏はお前の番だってな。」

 突如、美咲の名を挙げられたので晃司もはっとした。

「お、お前は一体・・・?」

「フン、思い出してみな。リトルリーグの全国大会決勝・・・。忘れたとは言わせないぜ。」

「・・・・・・!?」

 リトルリーグで天才バッテリーとしてチームを引っ張っていた美咲と晃司。

 二人が決勝で戦った相手のピッチャーの名が・・・。

「不動・・・。お前か・・・!?」

「ようやく思い出したかい。オレにとって、あの一度だけなんだぜ?」

「・・・?」

「オレの野球人生で、心から自分の負けを認めさせられたのは。」

「・・・・・・。」

「オレはあの屈辱を絶対に忘れない。お前ら二人にも絶対に同じ思いを味わわせてやる、ずっとそう思って来た。今日お前に最高の屈辱を味わわせる事で、お前への復讐は果たした。」

「・・・・・・・・・・・・・・・。」

「もう、お前に用は無い。あとは霧野だけだ。」

 不動はそこまで言うと後ろを向き、自分のチームメイトたちの方へ歩いていった。

「待てっ!」

 晃司は不動の背中に向かって叫んだ。

「・・・夏もここに来るのはオレだ!そして、次こそは必ずお前を打ってみせる!」

 晃司の呼びかけに不動は振り向きもしなかった。

「・・・・・・・・・。」

「おい、晃司・・・。何やってんだよ、応援してくれたみんなにお礼言いに行くぞ!」

「ああ・・・、そ、そうか。すまん。」

 チームメートにこう声を掛けられるまで晃司はずっと不動の後ろ姿を睨み続けていた。

 

 

 

 この試合は全国の球児たちに強い衝撃を与えた。美咲達も例外ではない。

「じょ、冗談じゃねえよ。あの沖田たちが手も足も出ないなんてよ・・・。」

 みんな全国の壁の高さ、自分達の力では到底及ばないレベルを見せ付けられ意気消沈したようだった。

 無理もない。声高に全国制覇と言ってきていたが、やはり現実は厳しい。それを目の当たりにしたのだから。

 明彦は美咲の方をチラッと見た。何やら震えているようだった。

 その顔をそっと覗き込んでみると、

「・・・・・・おもしれ〜・・・。」

「!?」

「やっぱり全国は広いよな!こんなのが一杯いるんだぜ!!」

 興奮冷めやらぬ美咲に、一同は唖然とした。

「く〜〜っ!こんな凄ぇ奴らと勝負してみてーな〜!無茶苦茶楽しいだろうな〜!!」

 意気消沈どころか逆に闘志を燃やす美咲を見て気が楽になったのか他のみんなも苦笑いを浮かべた。

「よしっ!!夏の大会までの時間はわずかだ!1分だって勿体ねえ!今から練習するぞ!!」

 美咲の言葉に一斉に宮本達が反発する。

「ええっ!?い、今からか!?」

「今日は休みのはずじゃ・・・!」

「そんな悠長なこと言っててあの不動に勝てるかよ。夏まで半年もねーんだぜ?いいか下僕ども、今日は特別メニュー、『霧野プレゼンツ、肉体の限界に挑戦!猛特訓地獄巡り』だ!!」

「ひえ〜〜〜〜っ!!!!」

 そんな美咲を見て明彦はただ目を丸くするばかりだった。

(・・・う〜ん・・・、この人は・・・・・・、やっぱり強いなぁ・・・。)

「なあ、アキ。」

「え?」

「この前のお前の疑問、答え見つけたぜ。」

「???」

「地区予選を勝ち抜いた褒美は、もっと凄い舞台で、もっと凄い奴らを相手に野球が楽しめることさ。最高だと思わねー?」

 何となく目から鱗が落ちた気がした。

「なるほど・・・、美咲さんらしい答えだね。」

 全国は広い。あの沖田晃司でさえ頂点に立つ事はできなかった。

 だが、敵は大きければ大きいほど倒し甲斐がある。

 全国制覇という長く険しい道のりも、美咲と一緒なら楽しく歩んでいけるような思いがした。

 

〜パーフェクトゲーム第1部・完〜

 

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