もんちっち劇場






4/16 (金)



 いかりやさん死去のショックも癒えぬ間に、今度は横山光輝先生が・・・(泣)。

 しかも火事だなんて・・・。

 思えば三国志にハマったのも、横山先生のおかげだったなぁ。

 親戚の家にあった三国志を読んでいるうちに面白くなって、この作品のおかげで馬超や姜維が好きになって、結局全巻そろえて。でもって、ますますいろいろ知りたくなってと。

 人生の楽しみの一部となった三国志の世界の魅力を教えてくれた大恩人の死が悲しくないわけが無い。

 ご冥福をお祈りいたしまする(TT)。

 次々と日本の宝が・・・、もうこれっきりにしてくれい(泣)。





4/18 (日)



 フェンフェン:

 「鳴隼さん、お願いがあるんですがね。」


 鳴隼:

 「なに?」



 フェンフェン:

 「今度、取引先の会長さんの接待ゴルフをするんですがね。どうかお相手してやってもらえませんか。」


 鳴隼:

 「自分でやんなよ。」



 フェンフェン:

 「いやあ、そうしたいのは山々なんですがね。何しろ私全然思ったようにボールが飛ばないモンですから。」


 鳴隼:

 「接待だから、それでいいんじゃないの。」



 フェンフェン:

 「いやー、下手すると300とか信じられないスコアを出しかねないんで・・・。あんまりそんなたらたらプレーしてたらかえって機嫌を損ねてしまいますんでねぇ。どうかお願いしますよ。」






 会長(以下オッサン):

 「いやー、フェンフェン君。いいゴルフ日和だねぇ。これもワシの日ごろの行いがいいからかな。がっはっはっは。」


 フェンフェン:

 「まことに仰る通りで。おかげで我々も楽しませていただけます。これも全て会長のおかげでございます。」



 オッサン:

 「んー、そうかそうか。感謝したまえよ、がっはっはっはっ。」


 鳴隼:

 「ふあー。」
←あくび


 オッサン:

 「んー、ところでそのおチビさんは何かね?」


 フェンフェン:

 「はい、実はこの子はアマチュア女子の中学生チャンピオンでございまして。私のような下手糞が会長と一緒に回らせていただくのはあまりにも失礼かと思いましてね。やはり会長のお相手をするからにはそれなりの人選をと・・・。」
 ←もちろんでたらめ経歴である


 オッサン:

 「んー、そうかそうか。まあ、確かにワシのゴルフ技術はプロ顔負けじゃからなぁ。その気になったら賞金王になれるかも知れんでな、がっはっはっはっ。」


 鳴隼:

 「能書きはいいからさっさと始めなよ。」



 フェンフェン:

 「ぶっ!」



 オッサン:

 「んなっ!?」


 フェンフェン:

 「いやっははは・・・!すみません会長!これはこの子の相手を挑発してプレーの精度を落とそうという作戦でございましてね!チャンピオンとはいえ、これぐらいしないと会長との勝負は厳しいものですから、どうか大目に見てやってくださいませ!
(汗)


 オッサン:

 「なるほど、そうかそうか!まー、たしかにワシと勝負するには恥も外聞も捨てて挑むしかないわなぁ、がっはっはっはっ!!」


 フェンフェン:

 「ちょっと・・・!鳴隼さん!困りますよ!心臓が止まるかと思いましたよ、あたしゃ!」



 鳴隼:

 「だって、何時までたっても始まらないんだもの。」



 フェンフェン:

 「いや、ホントお願いしますよ。くれぐれも言っときますけど、勝っちゃダメですからね!絶対勝っちゃダメですよ!」


 鳴隼:

 「はいはい。」



 オッサン:

 「がっはっはっはっ。じゃー、そろそろ始めようかね。フェンフェン君、
オナーを決めるからコインを上げてくれたまえ。なぁに、ワシは正々堂々勝負する男じゃからな。無理やりオナーを押し付けたりせんよ。がっはっはっはっ。」 



 オナー・・・ティショットを一番先に打つ人。一般的に後に打つ人の方が前の人のショットを参考にホール攻略の作戦を立てられるので有利といえる。



 鳴隼:

 「裏。」



 オッサン:

 「表。」


 フェンフェン:

 「裏・・・ですな。会長のオナーでよろしくお願い致します。」


 オッサン:

 「よーし、じゃあいっちょかましてやるかのぅ。」


 
どかっ!!


 フェンフェン:

 「ナイスショット!!」



 オッサン:

 「おっほー。これは行ったぞぉ。200は飛んだんじゃないのか!?」


 フェンフェン:

 「お見事です、会長!」



 鳴隼:

 「ラフに入ったけどね。
(ぼそっ)


 
ラフ・・・丈の長い芝などが生い茂っている地帯。短く刈ってある地帯はフェアウェイ。


 オッサン:

 「ん?何か言ったか?」


 鳴隼:

 「なんにも。」



 オッサン:

 「さー、お嬢ちゃんの番じゃぞ。チャンピオンとやらの実力を見せてもらおうかい。」


 フェンフェン:

 「(頼みますよ〜。会長より凄いのを打って会長の顔を潰すようなことはせんでくださいよ〜!)」



 鳴隼:

 「ギブアップ。」



 フェンフェン
   オッサン

 
「ぶっ!」


 オッサン:

 「おっ、おいっ!キミィ!」


 フェンフェン:

 
「いやっはははは!会長は凄いですなあ!相手にクラブも握らせずに勝ってしまうなんて!!(ヤケクソ)


 鳴隼:

 「じゃあ、あたしはこれで。」



 フェンフェン:

 「ちょっ、待て待て待て待て待ちんさい!!」



 鳴隼:

 「ちゃんと負けてあげたじゃない。」



 フェンフェン:

 「負けりゃいいって言っても、あれはかえって失礼でしょーが!!」



 鳴隼:

 「面倒くさいねぇ。貴重な時間をじじいとの球転がしに費やすなんて愚の骨頂だよ。」



 フェンフェン:

 「しっ!

 いやーっはっはっは!失礼致しました!今のは彼女なりのジョークだったそうで!お気を悪くなさらないで下さい!」



 オッサン:

 「まったく・・・。そーゆー冗談はちっとも面白くないんだがね。」


 フェンフェン:

 「まことに申し訳ございません!キツ〜く言っておきましたから!!」



 鳴隼:

 「じゃあ打つよ。」



 オッサン:

 「うむ。」


 
ぱしっ!


 オッサン:

 「ほう・・・?さすがは・・・。」


 
鳴隼のボールも、おっさんの打ったポイントのすぐ先に落ちた。


 オッサン:

 「がっはっはっは、ワシのボールを少し越えられたかい。さすがは女子中学生チャンピオンじゃな。じゃが、ワシのショットも決してそんなに負けてはおらんのぅ。がっはっはっはっはっ!」


 鳴隼:

 「これでいいのかい。」



 フェンフェン:

 「そーですそーです。会長が不機嫌にならないよーに、それでいてあからさまな失敗をしないよーに。女子チャンピオンだとハッタリかましてるわけですから。多少はいいところを見せて、最後に僅差で負ければいいんですよ。」



 オッサン:

 「さて、ワシの第2打じゃな」


 
どしゅっ。


 
オッサンの第2打はグリーンに乗った。


 
フェンフェン:

 「おおーっ、さすがは会長!あんなラフから
2オンですか!このホールはパー4ですから、バーディチャンスですぞ!」


 
2オン・・・2打でグリーンにのること。

 バーディ・・・規定打数より1打少ないとバーディになる。この場合は3打で入れればバーディ。

 (例:規定打数が5打(パー5)の場合。
  2打・・・アルバトロス。3打・・・イーグル。4打・・・バーディ。5打・・・パー。6打・・・ボギー。7打・・・ダブルボギー。8打・・・トリプルボギー。)



 鳴隼:

 「行くよ。」



 
びしっ。


 オッサン:

 「むう、嬢ちゃんも2オンか。さすがじゃな・・・。」


 フェンフェン:

 「さー、会長。これを決めればバーディですぞ。」



 オッサン:

 「うむ。・・・あっ。」


 
オッサンのパットは、わずかにピンをそれた。


 鳴隼:

 「・・・・・・・・・。あいやあ。」



 鳴隼も3打目をはずし、ともにパーで第1ホールを終了した。





 オッサン:

 「お互いパーじゃから、今度もワシがオナーじゃな。ふむ・・・、ここは林越えを狙ってみるか。」


 
ばしっ!


 オッサン:

 
「あっ!いかん!」


 ボールは林の中に消えた。


 オッサン:

 「あちゃー、OBか。」


 
OB・・・次が打てないと判断されるプレイ禁止区域に放り込んだ場合OBとなって打ち直しになる。またペナルティで1打加算される)


 鳴隼:

 「・・・。」



 
ばこっ。


 がさっ。



 オッサン:

 「がっはっはっは、嬢ちゃんもOBかい。まだまだワシもツキがあるっちゅうこっちゃな。」






 がしっ。


 オッサン:

 「しもた!これはバンカー(砂地)か!」


 
しかし、続く鳴隼もバンカーに入れた。


 オッサン:

 「くー。ここから一気にピンを狙ってみるか・・・。」


 
オッサンのバンカーショットは見事にピンをうまくとらえカップインした。


 フェンフェン:

 「お・・・お見事でございます会長ォ〜〜〜っ!!!」



 オッサン:

 「どうじゃあ!これがワシの実力よ!!」


 鳴隼:

 「・・・。」



 
ざしゅっ、・・・かこーん。


 
しかし、続く鳴隼も難なくバンカーからカップインして見せたのだった・・・。


 オッサン:

 「・・・・・・・・は、はは・・・。さ、さすがじゃな・・・。」


 フェンフェン:

 「・・・・・・ま、まさか・・・鳴隼さん・・・・・・。
(汗)





 このあとも、鳴隼はピッタリオッサンの側にボールを寄せ、オッサンが池に落とせば、一緒に池に落とし、オッサンが谷に落とせば鳴隼も一緒に谷に落とし、オッサンが追い風に乗せてスーパーショットを放てば、鳴隼はたとえ逆風でも全く同じ所に寄せるという、恐怖のストーカープレイが続いたのだった。


 オッサン:

 「おい・・・。」


 フェンフェン:

 「あわわ。あわわ。あわわわ・・・。」



 鳴隼:

 「どうかしたの、おじさん?」



 オッサン:

 「しらばっくれるんじゃない!貴様さっきからずっとワシと全く同じショットを打っておるだろう!!ワシを馬鹿にしとるのか!!ワシなどいつでも潰せるとコケにしとるのか!!」


 鳴隼:

 「まさか。最終ホールの最終パットぐらいはワザと外してあげるよ。そしたら僅差でオッサンの勝ちじゃない。良かったねぇ。」



 オッサン:

 
「むむむむむがーっ!!!」


 フェンフェン:

 
「ひいいいい!!」


 オッサン:

 「なんちゅうクソガキじゃ!このままではワシのプライドが許さん!もう接待などせんでいい!本気じゃ!本気でワシと勝負せい!!」


 フェンフェン:

 「うああああ!さ、最悪の展開にーっ!!」



 鳴隼:

 「本気ねぇ・・・。」



 オッサン:

 「そうじゃ!本気で勝負じゃ!目にモノ見せてやるわい!」


 鳴隼:

 「別に本気を出してもいいけど・・・。お金が掛かってないとやる気が出ないねぇ。」



 オッサン:

 「ほーう、面白い。じゃあ、負けた方は100万支払う。これでどうじゃ!」


 鳴隼:

 「ふふ、乗った。」



 オッサン:

 「よーし!」


 フェンフェン:

 「め、鳴隼さん・・・恨みますよォ・・・。」






 オッサン:

 「ではいくぞ。ここからが本当の勝負じゃ!」


 
オッサンが打とうとした瞬間に鳴隼がゴルフバッグをわざと倒した。


 
がしゃがしゃがしゃーっ!!


 オッサン:

 「
(ビクっ!)


 
こきっ。


 オッサン:

 
「ああああーっ!?」


 
集中力を乱されたオッサンの打球は林に飛び込みOBとなった。


 
鳴隼:

 「不対起。」



 オッサン:

 
「きっ・・・貴様ーっ!卑怯じゃぞ!わざと倒して音を立ておったな!!」


 鳴隼:

 「偶然だよ。ぐ・う・ぜ・ん。」



 オッサン:

 「ぬけぬけとーっ!!」


 鳴隼:

 「頭にきたのなら、やり返せばいいじゃない。」



 オッサン:

 「言いおったな〜!後悔しても遅いからのぅ!」


 
鳴隼の第1打。


 オッサン:

 
「ふ・・ふぁ・・・ぶえーーーっくしょーーーーいい!!」


 
どかっ!


 オッサンのくしゃみに動じることなく、鳴隼の打球は軽々300ヤード先のフェアウェイに。



 オッサン:

 
「ガーン!!」


 鳴隼:

 「あいやあ。いつもは300も飛ばせないのに、ビックリしたおかげで、あんなに飛んじゃった。悪いねぇ、おじさん。」



 オッサン:

 
「むっがーっ!!」


 フェンフェン:

 「(よく言いますよ、予定通りのくせに・・・。)」



 
オッサンの打ち直し。第3打目。


 イライラしたオッサンの打球はまたしてもヘンな飛び方をし、ラフにはまる。



 オッサン:

 「きっ!」
←鳴隼を睨みつける。


 鳴隼:

 「どうしたの?今度はゴルフバッグ倒れないように、しっかり持ってたよ。
(にやにや)


 オッサン:

 「わ、分かっとるわい!!」






 オッサン:

 「くそぅ・・・、落ち着け。ここは慎重に・・・。」


 
オッサンの視界に鳴隼の影が入る。


 オッサン:

 「おい!邪魔じゃ!どけ!!」


 鳴隼:

 「邪魔?なんで?こんな後ろにボールが飛んでくるわけ?まあ、おじさん下手だからどこに飛んでもおかしくないけどねぇ。」



 オッサン:

 
「むぐぎぎが!お前の影がちらついて邪魔じゃと言うとるんじゃ!!」


 鳴隼:

 「こんな朝方だもの。日も低いし、影も長くなるさ。そんなのいちいち気を使ってたらどこにも立てないよ。」



 オッサン:

 「屁理屈抜かすな!どけっつったらどけ!!」


 鳴隼:

 「じゃあ、あたしが木の影が気になってプレーできないって言ったら、そこの木を切り倒してくれるのかい?」



 オッサン:

 「木と人影じゃ違うだろ!」


 鳴隼:

 「打つ瞬間影を動かしたらね。でも黙って見てるだけなら木と同じだろ?それとも、至れり尽せりの環境を作ってあげないとロクに打てないのかい?」



 オッサン:

 
「もういい!!」


 フェンフェン:

 「(ああ、神よ。今すぐ大雨を降らして家に帰らせてくださいませ。)」



 鳴隼は言ったとおり影を動かさなかったが、何か仕掛けられるんじゃないかという疑心暗鬼に掛かったオッサンは結局影が気になって満足にボールを打てなかった。





 フェンフェン:

 「もう、接待もクソもないな・・・。さっきのホール、鳴隼さんはイーグル。会長は10打も打たされとる・・・。ああ、もう逃げ出したい・・・。
(泣)


 オッサン:

 
「小娘ェ!お前がオナーじゃ!さっさと打たんかい!!」


 鳴隼:

 「はいはい。」



 
ばしっ!


 鳴隼の打球は左にぐぐーっと曲がりながらグリーン手前の浮島に乗っかった。



 オッサン:

 「むう・・・、あんなに曲がるのか・・・。上空は思ったより風が吹いとるようじゃな・・・。よし。」


 フェンフェン:

 「会長、ちょっと・・・。」



 オッサン:

 
「なんじゃ!」


 フェンフェン:

 「
ひいっ!・・・み、耳栓でございます。これなら物音を立てられても、さほど気にはなりません。」


 オッサン:

 「おお!気が利くな!よぅし。」


 オッサンは鳴隼の第1打を参考に、左へ曲がる事を考慮して、目的のポイントのかなり右側をめがけて打った。


 
ばしっ!


 ひゅーん。


 ぼちゃーん。(←海に落ちた)



 オッサン:

 「ば、馬鹿な!!ひ、左に曲がるはずじゃなかったのか!?」


 鳴隼:

 「あ〜あ。」



 オッサン:

 「
はっ!煤i○□○;)
  き、貴様謀りおったなーっ!わざと左に曲がるように細工して打ったじゃろ!!ワシに上空の風を錯覚させるために!!」


 鳴隼:

 「面白いぐらい引っかかったねぇ。」



 オッサン:

 
「煤宦、◆☆ё〒×□!!!!」


 この後も、オッサンのボールをわざと踏んづけたり、オッサンがグリーンのラインを錯覚させるようにわざと曲げて打って罠に嵌めたりと、大技小技、高等テク、外道技を駆使してオッサンに大叩きをさせ、オッサンを再起不能なほど叩きのめしてホールアウトしたのだった。





 オッサン:

 「お前ントコとはこれっきりじゃーっ!!もう契約せんからな!!」



 フェンフェン:

 「ひーっ!やっぱりーっ!!」



 鳴隼:

 「楽しかったね、おじさん。」


 オッサン:

 「やかましーっ!!」



 鳴隼:

 「ところで何か忘れてない?」


 オッサン:

 「・・・
煤i○□○;)!!ええい、払えばいいんじゃろ、払えば!!」


 
オッサンは100万円の小切手を地面に投げ捨てた。


 鳴隼:

 「毎度。」






 フェンフェン:

 「酷すぎますよ鳴隼さん!これで私の面目丸つぶれじゃないですか!!私に何か恨みでもあるんですか!?」



 鳴隼:

 「大丈夫アル。あのオッサンが権力もってられるのも今日限りだし。」


 フェンフェン:

 「へ?」



 鳴隼:

 「あの会社、会長派と社長派で派閥争い起きてるの知ってる?」


 フェンフェン:

 「え・・・、ま、まあ・・・それぐらいは。」



 鳴隼:

 「あの会長は相当悪どい事やって儲けてたからねぇ。だんだんボロが出てきてクリーン路線の社長派に逆転されてきてるんだよ。」


 フェンフェン:

 「なんと!」



 鳴隼:

 「で、今頃重役会議で会長の退任を要求する話し合いが進んでるはずアル。要するにクーデターだね。」


 フェンフェン:

 
「な、な、な、マジですか!?なぜそれを!?」


 鳴隼:

 「あそこの社長・・・つまり会長との敵対派閥のトップとは付き合いが深いのさ。よくこのコースで一緒に回ってるんだよ。社長のキャディーとしてね。」


 フェンフェン:

 「・・・・・・だ、だから、コースブックも見ずに自分の庭を歩くようにプレーしてたんですか・・・。
(汗)


 鳴隼:

 「今度、社長にアンタをひいきしてもらえるよう話をつけておいてあげるよ。」


 フェンフェン:

 「え!?ほ、ホントですか!?」



 鳴隼:

 「うん。あの社長あたしの言う事なんでも聞くからねぇ。」


 フェンフェン:

 「うひょーっ!さすがは鳴隼さん!
 ・・・・・・
はっ煤i○□○;)
 という事は、やっぱり交渉料とか鳴隼さんに払わねばなりませんか・・・・・・
(汗)。」


 鳴隼:

 「もう貰ったからいいよ。」


 そう言って、さっき賭けでオッサンから巻き上げた100万円小切手をぴらぴら。


 フェンフェン:

 
「お、おみそれ致しましたっ!!」


 この人には一生逆らわん方がいい、そう思ったフェンフェンであった。





4/19 (月)



 今日は本屋で久しぶりに掘り出しモノ発見。

 というわけで、本日の買い物リスト


 ・「会計チーフはゆ〜うつ」 1〜4巻


 ふとデパートの本屋で立ち読みした4コマ漫画雑誌で、このマンガを発見。

 中山というキャラがいきなりツボに入ったので読んでみたら面白かったんで、一気に4冊買いました。

 4冊で2000円ちょいになったわけだが、うん、代金安かったよ。しっかり金額以上楽しませていただきました。絵も綺麗でかわいいしねぇ。

 読めば読むほど中山がワシのツボキャラだということが判明して嬉しさに転げまわるのだった。あと主人公の藤本チーフもいいなぁ。しかもこの二人がどうやら主人公&ヒロイン(断言)。

 「エン女医あきら先生」といい、結構こーゆーでこぼこコンビなじれったいぐらいの恋愛がすきなのかなー。

 ただ、あきら先生は最近うまくいっちゃって妙にイチャイチャしすぎて昔の初々しさ・・・は、まああるけど、なんとなく雰囲気が変わっちゃって寂しくなったからなー。

 いや、いかんというわけじゃないけど、くっついてしまうと出来なくなるネタが一気に多くなるというか。なんとなく「おお、くっつくかな!?」「これは意識したんじゃないの!?」みたいな感覚が好きなんじゃろーなー。

 藤本・中山はくっついてほしいけど、もうしばらくこーゆーもどかしい関係が続きながら、ちょっぴりずつ進展して欲しいなぁと思ったり。

 しかし、ワシって4コマ好きね。

 「あずまんが大王」に「エン女医あきら先生」に「エンヤKODOMO忍法帖」に「いきなりドンちゃん」に「ももいろシスターズ」に、んで、この「会計チーフはゆ〜うつ」に・・・。

 わーい4コマばんざーい。





4/28 (火)



 約2年前に悩まされたアテロームの箇所がまたふくらんできよった。

 夜になったら収まってたけど。

 うーん、汚れがはいったのかなー。予断を許さない状況ですな。

 やっぱり切除しちゃったほうがいいんかねー。

 顔に傷入ると印象悪いしな。困ったモンでふ。

 ほっといて万一大きくなっても困るしねぇ。むう。





4/30 (金)



 ゆきんこ:

 「二人にお話があります。」


 うべべ:

 「なんですズラ?」



 とるこ:

 「めんどくせーな。とっとと済ませてくれ。」



 ゆきんこ:

 「これまで、剣を教えると共に、勉学についても指導して参りましたが・・・」


 とるこ:

 「なに!?勉強はチャラにするってか?おー、そりゃ英断だ!ひゃっほー!」



 ゆきんこ:

 「いえ。これからは学校というものに通っていただこうかと思いまする。」


 とるこ:

 
「なっ、なにーっ!?」


 ゆきんこ:

 「やはり、人生において最も大切なのは人と人とのつながりでありましょう。最低限の教育は今のままでも出来るやも知れませぬが、多くの人と触れ合い、信頼できる友人を作る事は勉学以上に重要な事でありますれば、その場として学校とやらは最適と考えまする。」


 うべべ:

 「ということは、オラたちも学校に行けるズラか!?うわー、楽しみズラーっ!!」



 とるこ:

 「冗談じゃねーっ!やだぞ!誰がそんなめんどくせーモン行くか!!遊ぶ時間減るし、勉強なんてしねーぞ!」



 ゆきんこ:

 「左様ですか。では、とるこは行かぬと言うのであらば、うべべが学校に出発し帰宅するまでの時間は、この私が手取り足取り剣の徹底指導を行う事に致す他ありますまい。」


 とるこ:

 「げっ!!」



 ゆきんこ:

 「つきましては私が幼少のおり、お師匠様(上泉信綱)より与えられた特訓をそっくりそのまま行いまする。」


 うべべ:

 「おおー、先生が学んできた練習メニューズラか。それも羨ましいズラなー。」



 とるこ:

 「ちょ、ちょっと待て。それは、今の
『殺す気か!?』と思う練習メニューよりきついのか・・・!?」


 ゆきんこ:

 「はははは。そんなに恐れる事はありませぬ。
『いっそ本当に死ねたらどんなに楽か』という程度でございますよ。人間であれ悪魔であれ存外死にたくとも簡単にはくたばらぬものゆえ、生命の危険は、かろうじて無いかと存じまする。」


 とるこ:

 
「学校へ行かせていただきます!!」


 うべべ:

 
「オラも!!」


 ゆきんこ:

 「賢明な判断かと思いまする。」


 うべべ:

 「学校についてはテレビで見たズラ!あのランドセルというのに憧れがあるズラよ!」



 ゆきんこ:

 「そう言うと思って早速準備もしておりますよ。実のところ既に入学手続きも済ませておりますれば、すぐにでも通えまする。」


 とるこ:

 「ゲーッ!!こーゆー時に限って行動が早ぇ!!いつもボケボケなくせに!!」



 うべべ:

 「うわーっ!これがランドセルズラかーっ!!ピカピカズラーっ!!先生、背負ってみていいズラか!?」



 ゆきんこ:

 「どうぞどうぞ。」


 うべべ:

 「ズラーっ!わーい、わーい、学校楽しみズラーっ!!」



 とるこ:

 「・・・・・・ちょっと待て・・・・・・。」



 ゆきんこ:

 「何か?」


 うべべ:

 「どしたズラ?とるこ。」



 とるこ:

 「何でオレのランドセルは
赤いんだ・・・・・・?」


 ゆきんこ:

 「・・・・・・ははは、おしゃれかと思いまして・・・。
(汗)


 とるこ:

 
「嘘つけーっ!てめー、なんか隠してるだろ!!吐けっ!なんでオレのランドセルは赤なんだ!!」


 ゆきんこ:

 「いや・・、それが、そのぅ・・・。」


 うべべ:

 「???」



 ゆきんこ:

 「まあ、単刀直入に言いますと・・・。」


 とるこ:

 「おう。」



 ゆきんこ:

 「
とるこは女子という扱いになりました。(どキッパリ)


 とるこ:

 「は?」



 ゆきんこ:

 「書類用の写真を用意したところ、学校側がとるこを女子と勘違いして手続きをしてしまったようでして。」


 とるこ  うべべ

 
「ぶっ!!」


 ゆきんこ:

 「いやはや。」


 とるこ:

 「ふ、ふふふ、ふざけんな!!なんで訂正してこねーんだよ!!」



 ゆきんこ:

 「一度訂正に学校へ向かったんでございますが、迷子になってるうちに、まあいいかと思いました次第で。」


 とるこ:

 
「良くねーっ!!」


 ゆきんこ:

 「もう今さら間に合いませんし、武士らしく腹をくくって女装してくださいませ。」


 とるこ:

 
「アホか!ざけんな!誰が武士だ!誰が女装なんかするか!!保護者としててめーのあり方は間違っとる!!それ以前にその学校なめとんのか!!どこをどう見たらオレが女に見えるんだ!!てめーら全員節穴かボケっ!!大体書類間違ってたらその場で気づけ!!まあいいかで済ますなタコっ!!苦労するのはオレなんだぞ!手続きし直すのと卒業まで女装して過ごすのとどっちが大変か、考えんでも分かるだろが!!そもそも悪魔に学校行かせようって考え自体がおかしいんじゃ!!」


 うべべ:

 「す、すごいマシンガンツッコミだったズラ・・・。」



 ゆきんこ:

 「よくぞ舌をかまずにそれだけすらすらと叫べるものでございますなぁ。」
(パチパチ)


 とるこ:

 「はーっ、はーっ・・・。いやあ。それほどでも・・・」


 とるこ:

 
「・・・じゃねーっ!!行かんぞ!ぜってー行かねえ!学校なんか魔界で充分通ったんだからな!

 ・・・いや、もう建前は抜きだ。ここまできたら学校はどうでもいい。
女装だきゃー絶対しねーからな!!


 ゆきんこ:

 「左様でございますか、仕方ありませぬなぁ。では、明日より上泉式地獄巡りの特訓を行うことにいたしまする。」


 とるこ:

 「なーっ!?」



 ゆきんこ:

 「うべべを学校に通わせて、とるこだけ遊ばせておくわけにも参りませぬし。まあ、最初の1年さえ耐え切れれば多少は楽になると思いますよ。再起不能にさえなっていなければの話でございますが。」


 とるこ:

 
「あーっ、学校楽しみだなーっ!!早く行きたくてうずうずするなーっ!!」


 ゆきんこ:

 「やはり、とるこなら話せば分かってくれると信じておりました。」


 とるこ:

 「しくしくしくしくしく。」



 うべべ:

 「先生・・・ずいぶん謀略値が上昇しましたズラね・・・。」



 とるこ:

 「ちくしょう・・・。オレの目指す将来像は北斗の拳のラオウなのに・・・。なんでベクトルが逆方向に・・・。
(泣)


 ゆきんこ:

 「とるこが承知してくれると思って、いろいろ服も用意しておいたのでございますよ。とりあえず、これから順番に着てみましょうか。」


 とるこ:

 
「ぐおら!!てめー実は楽しんでねーか!?ぜってーオレで面白がってるだろ!!ちくしょーっ!!覚えてやがれクソババア!!」



 スカートは履かないことで合意した。


 

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